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幻のカニ「花咲ガニ」ってどんなカニ?肝心の味も気になる!

「花咲ガニ」というカニをご存知でしょうか。
北海道根室市の名産として有名な幻のカニのことです。

見た目はかなり攻撃的ですが、根強い人気を誇る「花咲ガニ」とは一体、どんなカニなのでしょうか。その生態や名前の由来、お味に迫ります。

花咲ガニの生態は?

「花咲ガニ」はタラバガニの仲間で、甲羅の幅は約15cmほどになります。タラバガニの甲羅は五角形のような形になりますが、花咲ガニはハートを上下逆さまにしたような形です。

ふんどしの部分は綺麗な三角形になっており、タラバガニの仲間とはいえ見た目はかなり違います。

また、全身が長いトゲに覆われているので、解体時などは注意してくださいね。

ベーリング海~オホーツク海沿岸、樺太や千島列島などの冷たい海域に生息しており、コンブなどの海藻を食べていると考えられている花咲ガニ。他のカニに比べて漁獲量が少ないため「幻のカニ」とも呼ばれています。

また、花咲ガニはタラバガニの仲間…ということで、実はカニではなくヤドカリの仲間。一番下の脚が小さくなっていたり(ちゃんと5対ありますよ!)、メスの腹部が左右非対称になっていたり…といった特徴がヤドカリと共通しているのです。

なんで「花咲」なの?

「花咲ガニ」ユニークな名前ですよね。

名前の由来として、花咲ガニが獲れる北海道根室市の「花咲」という地名から取ったとされる説が一般的ですが、茹でて赤くなった姿が、まるで花が咲いたようだからとする説もあります。

あなたはどちらの説が正しいと思いますか?

また、花咲ガニのを指して「幻のカニ」ということもありますが、その他、別名として「コンブガニ」という呼び方もあります。

こちらは、コンブが生えている場所にいるからという、極シンプルな由来。コンブガニという呼び名だと、とってもありふれた感じがしませんか?
やはり花咲ガニ、という名前が更に高級感を引き立たせているのかもしれませんね。

花咲ガニってどんな味?

さて、幻のカニと呼ばれるからには、肝心のお味も気になるところですよね。

花咲ガニの身は非常に濃厚だと表現されることが多く、深いコクと甘みがあります。カニよりもむしろエビに近い甘みだと言われることも。

同じ仲間のタラバガニに比べると少し癖があるとされますが、それがまた身の味わいを深めます。
身の弾力もかなりのもので、食べごたえは抜群!ロブスターなどに近い肉厚さです。新鮮だと刺身にすることもできますが、氷水で締めると弾力が出すぎることもあるので、薄く切ったほうが食べやすいでしょう。かぶりつくなら冷水での締めが◎!

また、花咲ガニはメスの場合、内子と外子があります。それぞれ、体内に残ったままの卵と、甲羅の外に出た卵のことです。この内子と外子にぎっしり詰まった旨味と、プチプチと楽しい食感を楽しめるのが魅力。

もちろん、カニの身をメインとして楽しむならオスがおすすめです!

おいしい花咲ガニの選び方

いざ花咲ガニを購入しようとして、「どんなものを選べばおいしいの?」と不安になってしまうかもしれません。そんなときのために、花咲ガニの選び方もご紹介します。

まずは通常のカニと同じく、持ってみて重いもの、甲羅がしっかり硬いものがいいとされます。

花咲ガニは、小ぶりのものほど身が詰まっていておいしいとされるので、大きい=絶対おいしい!という訳でもないようです。
また、上でご紹介したとおり、身を楽しみたいならオス、珍味である卵を楽しむならメス、という選び方。これは他のカニでは珍しい選び方ですが、花咲ガニにおいては鉄板です。

そして、アンモニア臭のような独特のにおいを発している花咲ガニがいれば要注意。鮮度が落ちていたり、ストレスにさらされ弱っているサインですので、できるだけ避けましょう。

「鉄砲汁」ってなんだ?

カニについて調べているとたまに目にするのが「鉄砲汁」という料理名。海の近くにお住まいの方ならご存知かもしれませんが、カニの脚をぶつ切りにしてお味噌汁に入れた、なんとも豪快な漁師料理のことです。

もちろん他のカニでも作られますが、やはり花咲ガニが使われた北海道根室市の鉄砲汁が有名。

その名前の由来は、殻に詰まったカニの身を食べている姿が、鉄砲の弾詰めや掃除に似ているから、とされています。

まとめ

1. 花咲ガニはタラバガニの仲間で、殻は鋭いトゲに覆われている。寒い地域に生息する「幻のカニ」

2. 名前の由来は、根室市の地名という説と茹でて赤くなった姿が花が咲いたようだからという説がある

3. 身は濃厚で、弾力があるので食べごたえ抜群。メスなら卵も楽しめる

4. 選ぶときは小ぶりで重く、殻が硬いものが◎!

5. 花咲ガニを使った味噌汁「鉄砲汁」も有名。食べる姿が鉄砲の弾詰めや掃除に似ているから鉄砲汁!

幻のカニ「花咲ガニ」についてご紹介しました。漁獲制限をされているため、流通量の少なさから幻とされていますが、実はタラバガニなどと比べると、ものすごく価格に差があるわけではないのです。

ほんの少し奮発すれば食べられる「幻」ですので、ぜひその濃厚なお味とぷりぷりの身を楽しんでみてくださいね。

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