魚介類で満点生活

しじみは川でとれる?しじみの基本知識と砂抜き方法を解説

ご家庭でよく食べられる貝のひとつに「しじみ」が挙げられます。全国で一年中とられることもあり、馴染み深いですよね。

小さな体に栄養分がいっぱい詰まっている「しじみ」について、あなたはどんなことを知っていますか?

なんだか小さな貝…私はその程度の認識でした。ですが、調べてみると「へえ!」がたくさん。

そんなしじみの種類やとれる場所、そしてしじみ料理には絶対に?欠かせない「砂抜き」についてご紹介していきます。

しじみって何者?

しじみは、シジミ科に属する二枚貝のことをいいます。
日本本土の在来種としては3種で、普段食べられているのもこのどれかに分けられます。
淡水、または汽水域の、底が砂利のようになった浅瀬に生息しています。

・ヤマトシジミ

日本中の汽水域に生息。一般的にしじみと言えばこのヤマトシジミを指す場合が多く、同時に一番よく出回っています。
大きさは3cm前後、殻の色は茶色~黒色です。

・マシジミ

淡水性で、本州から四国、九州でみられます。大きさは3cm程ですが4cmを超えるものもみられ、ヤマトシジミに比べると少し大きめ。
殻の色は黄褐色~茶色。あまりツヤはありません。

・セタシジミ

琵琶湖の在来種であるセタシジミは、他の2種に比べると厚みのある形をしています。
大きさは2cm前後と小ぶりで、殻は茶褐色です。

どんな川でとれる?

しじみがとれる場所は色々ありますが、北海道の天塩川・網走湖・パンケ沼、青森県の十三湖・小川原湖、宮城県の北上川、茨城県の涸沼川・利根川、大阪府の淀川河口、三重県の木曽川河口、島根県の宍道湖などが産地としては有名です。日本中でとれるということがわかりますね。

有名な産地を見ていくと、必ずしも川だけにいるというわけではなさそうです。

一番多く食べられているヤマトシジミは、淡水と海水が交じる汽水域に生息していますから、汽水湖などでもとれるということなのですね。

名前の由来は?

「しじみ」不思議な響きですが、名前の由来は一体何なのでしょうか?

しじみは、よく目にする他の二枚貝に比べて小さいですよね。
そこから「縮み」となり、音が変化して「しじみ」と呼ばれるようになった、という説が一般的です。

しじみは漢字にすると「蜆」。虫へんに見ると書きます。

虫へんや「虫」という字は、虫だけでなく、地をはって移動するもの(蛇など)や、ヘビよりも小さい生き物に使われるようになった文字。
そして、「見」は、あらわれる、(姿を)見せる、という意味。

「浅瀬に姿をあらわす小さな貝」という意味で、この「蜆」という漢字があてられたのです。

由来を知ると、なんだか可愛らしく思えてきませんか?

気になるしじみの栄養素

しじみと言えば「オルニチン」ですよね。しじみ由来のオルニチンや、しじみエキスが配合されたサプリメントなどがたくさん発売されています。

オルニチンはアミノ酸の一種で、肝臓の働きをサポートすると言われているため、疲労回復効果や二日酔いの解消という効果が期待されます。

また、しじみには鉄分やビタミンB12なども含まれており、健康を気にされる方にもおすすめの食材です。

しじみの旬は?

しじみの旬は、一般的には夏と冬だとされています。

夏の猛暑の時期にとれるものは「土用しじみ」、冬の厳寒期にとれるものは「寒しじみ」と呼ばれます。
「土用蜆は腹薬」という言葉もあり、暑さで食欲がなくなってしまう時期に栄養をつけるという意味で愛されていたことがわかりますね。

ですが、魚介の旬の考え方のひとつとして、「産卵期前」が旬であることが多いですよね。

しじみの産卵期は初夏~夏。その前である春頃、味が良くなると考えることもできます。

しじみ自体は一年中食べられますから、一年ずっとおいしいと考えていいかも?

じゃりじゃりしない砂抜きの方法とは

さて、しじみを料理する前に欠かせないのが「砂抜き」。しじみを食べているときに、ジャリ!という感覚があると気分が落ちますよね…。
それを避けるために、飲食店でも使われる「砂抜きの方法」をご紹介します。

まずは、「ちょっとしょっぱいな」と感じるくらいの塩水を作ります。

しじみをバットなどに並べ(なるべく重なり合わないように!)、殻が少し出るくらいまで塩水を入れます。

しじみが重なり合っていると、上のしじみが吐いた砂を下のしじみが吸ってしまい、砂抜きの意味がなくなってしまうので注意です。

その後、バットに新聞紙などをかぶせて薄暗くし、常温で6時間ほど置いておきます。夜の内にするといいかもしれません。

・塩水で砂抜きする
・しじみは重なり合わないように
・暗闇に置いておく
・6時間ほど放置。最低でも3~4時間

少し時間はかかりますが、おいしいしじみ料理のために!ぜひ試してみてくださいね。

まとめ

1. 本土のしじみは、ヤマトシジミ、マシジミ、セタシジミの3種。ヤマトシジミの流通量が多い

2. 日本全国でみられるしじみ。汽水域や淡水に生息

3. 名前の由来は「縮み」→「しじみ」の説が一般的

4. 旬は夏と冬とされるけど、産卵期前の春もおいしいかも?

5. 砂抜きは、平らに広げて塩水でじっくりと

昔から、土用蜆は腹薬と言われていたしじみ。現代は飲み会の次の日はしじみのお味噌汁を…と言われ、ずっと体にいいものとして愛されてきたんですね。

私もしじみについて知ることで、更に身近に感じるようになりました。
今日はしじみのお味噌汁にしようかな!

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