魚介類で満点生活

可愛いだけじゃないハリセンボンの雑学5選。食用にもなるって本当?

丸く膨らんでトゲトゲボールのような姿になっている印象が強いハリセンボン。
可愛らしい姿で、水族館やダイビングでも愛されています。

顔の雰囲気や膨らんで威嚇をすることからフグの仲間だということは想像できるものの、どんな魚なのか?人とはどういう風に関わっているのか?など、まだまだ不思議がたくさんあります。

ここでは、そんなハリセンボンについての雑学をご紹介していきます。ハリセンボンについてもっと詳しくなれば、水族館も更に楽しくなるはず!

雑学その1「ハリセンボンの針は○○が硬くなったもの」

ハリセンボンの全身から生えているするどい針、実はウロコが変化したものなのです。

体内に海水をとりこんで大きく膨らむと、普段は寝ている針がピンと立って敵から身を守ります。

この硬く、長い針のおかげでハリセンボンには天敵らしい天敵がいないとか。たまに死んでしまったサメなどの体内で発見されることがありますが、そのサメの死因はハリセンボンを飲み込んだことによるもの…ということもあり、針はかなり役立っているようです。

針の根本はスパイク状になっており、中々抜くことはできません。簡単に折れてしまうということもないようで、防御力はかなりのもの。

天敵がいないため警戒心も薄く、釣りの際も、エサを引っ掛けた釣り針を目の前に垂らす、という方法がとられます。

泳ぎそのものも上手ではないので、ゆったりとプカプカ海中を遊泳している姿がとってもかわいらしいのです。

雑学その2「ハリセンボンの針は○○本」

ハリセンボンはその名前の通り、針が1000本ある…と思う方もいらっしゃるかもしれません。

しかし実際はというと、350本程度、多くても400本ほどしかないのだとか。

そして針の生え方は左右対称なため必ず偶数になり、生まれたときから本数が変わらないと言われています。

「たくさん=1000」として名付けられたということなのですが、ほんの少し名前負けしているかも…!?

雑学その3「沖縄や台湾では○○にされている」

水族館などでも人気の、可愛いハリセンボンはフグの仲間ですが、食べられるの?毒があるんじゃ?と気になるあなた。

実はハリセンボンは、沖縄や台湾では食用にされているのです!

沖縄では「アバサー」と呼ばれ、魚屋さんなどではすでに皮を剥かれ、身だけの状態で売られています。大抵は年中手に入れることができるのだとか。

フグと違い、ハリセンボンには毒がないため調理の際も「ふぐ調理師免許」は必要ありません。しかし、卵や卵巣には毒があるとされているため、食べないよう注意です。

アバサー料理で一番有名なのは「アバサー汁」で、その名の通りアバサー(ハリセンボン)をお味噌汁にしたもの。フグは肝を食べませんが、このアバサー汁は肝も一緒に溶かしてしまいます。良いお出汁がでて、とってもおいしいと人気です。

また、台湾で食べられる際はお刺身や、皮の湯引きが多いようです。

フグもお刺身で食べられていますから、ハリセンボンもきっとおいしいのだろうと思われますが、皮となると中々想像がつきませんよね。

針を全て抜かなければならないという大変な作業が待ち受けていますが、肝心のお味はというと…特に味も香りもないと言われます。

と言うと「何のために食べるの?」と思ってしまいますが、どうやら食感を楽しむためのもののよう。コラーゲンの塊である分厚い皮の、くにくに、ぐにゅぐにゅとした歯ざわりがたまらない、知る人ぞ知る料理…なのかもしれませんね。

雑学その4「浮袋が○○の形!」

ハリセンボンを捌いたことのある人だけが知っている!?浮袋の秘密。

実はハリセンボンの浮袋は、ねこの形をしているのです。

白くてすべすべ、不思議な光り方(パール入りのプラスチックに似ているかも?)をするハリセンボンの浮袋、人によっては「小ト○ロ」にも見えるかもしれません。
ちなみにこの浮袋、アバサー汁にするとトロトロ、もっちりな食感になります。

雑学その5「意外?人に慣れる」

その愛らしさからダイビングでも大人気のハリセンボンですが、実は飼育が可能です。

実際に飼育している方によると、意外にも人によく懐くのだとか。

普段から微笑んでいるような顔が可愛いハリセンボンですが、表情が豊かで見ていて飽きない!という声も。慣れると人の手からエサを食べることもあります。
他にも人に慣れたり、人を認識する魚はいますが、ハリセンボンの場合はその警戒心の薄さが功を奏している?のかもしれませんね。

ちなみに、よく慣れるとはいえ、人工餌に慣れにくかったり排泄物が多かったり…と、飼育そのものは簡単ではありませんので注意です!

まとめ

1. ハリセンボンの針はウロコが硬くなったもの!根本はスパイク状で中々抜けない

2. ハリセンボンの針は350本ほどで、実は1000本もない!

3. 沖縄ではアバサーと呼ばれ、よく食べられている。台湾でも刺身や皮の湯引きが人気

4. 浮袋がねこ(or小ト○ロ)の形でとってもラブリー

5. 警戒心が薄いせいか、人によく慣れる!

昔から海岸沿いの町ではふぐ提灯として使われるハリセンボン。皮だけではなく身もおいしく食べられるというのですから、可愛いだけじゃない、ポテンシャルを秘めたお魚だということがわかりますね。

そしてその「おいしい身」は、沖縄ではよく食べられているものの他県で流通することはありません。旅行などで機会があったらチャレンジしてみるのもいいかも!?

モバイルバージョンを終了