「クマノミ」と聞いて思い浮かぶものは?
多くの人が「ニモ」「カクレクマノミ」と答えるかもしれません。
観賞用の熱帯魚として今も非常に人気の高い魚です。
クマノミ=カクレクマノミと思われる方も多いでしょうが、「クマノミ」はカクレクマノミ以外にも種類があって、それぞれ大きさや体の色、模様等の特長が異なります。
たくさんいるぞ!クマノミの仲間たち!
さて、早速ですがクマノミの仲間についてご紹介していきましょう。
クマノミというのはインド太平洋の熱帯に広く分布する海水魚の一種で、色々な種類がいます。
皆さんがニモでよくご存じの「カクレクマノミ」の他に「セジロクマノミ」「ハナビラクマノミ」「トウアカクマノミ」等、色や模様の違う様々なクマノミが存在します。
色や模様、生息地は異なっても、みんな10㎝前後のずんぐりしたかわいらしい体型は共通です。
日本近海だと沖縄の海で見ることができる種類もあるので、きっと見たことがある人もたくさんいますね!
クマノミの生態って!?性転換するタイミングと理由は?
魚類や貝類等、性転換する生物はいろいろいますが、クマノミもその仲間です。
クマノミは集団で生活していますが、生まれた時はみんなオスで、生まれて1~2年程経って、自分が群れの中で一番大きいと認識すると、ホルモンバランスが変化してメスへと性転換します。
そして、群れの中で2番目に大きなオスとペアになって子供を作ります。こういった生態を「雄性先熟(ゆうせいせんじゅく)」と言います。
なぜ1番大きな個体がメスになるかというと、体が大きい方が卵をたくさん作ることができる、つまり繁殖能力が高く子供をたくさん作ることができるからではないかと言われています。
クマノミは基本的には一夫一妻なので、ペアの片方が死んでしまった場合は3番以下のオスがペアの相手として繰り上がってくるそうです。
なかなか興味深い生態ですね。
クマノミはイソギンチャクが大好き!?その理由は?
クマノミと言えば、イソギンチャクとゆらゆらしている印象がありませんか?
そういえば「ファインディング・ニモ」でもニモの家としてイソギンチャクが出ていましたよね。
イソギンチャクと関わりを持つ魚は多く存在しますが、実際のところクマノミ程イソギンチャクと密接に関わっているものはありません。
クマノミの仲間は全ての種類がイソギンチャクと共に共生しています。
そもそもイソギンチャクは毒を持っているので触れると、魚はもちろん人間もピリッとしたり、なんらかの攻撃を受けます。
でも、なぜクマノミはイソギンチャクにくっついていられるのでしょうか。
実はクマノミは、イソギンチャクの毒に対する免疫を持っているのです。
なぜかというのは諸説ありますが、その免疫は生まれた時から持っているものではないのです。小さな時から少しずつイソギンチャクに接触することで、その毒に対する免疫をつけていくんだそうです。
人間が色々な病気に対して予防接種をするのと似ているのかもしれませんね。
そしてクマノミとイソギンチャクの関係は、お互い助け合って生きている共生関係です。
クマノミは、イソギンチャクの職種の中に隠れることで敵から身を守り、同時にイソギンチャクを狙う他の生物を追い払う、という役割をしているのです。
まとめ
今回はクマノミについてお話をしてきました。簡単にまとめると
2.生まれた時は全てオス。でも生まれてから1~2年経つと、群れの中で1番大きなオスがメスに性転換!2番目に大きなオスとペアになって子供を作る。
性転換する理由は、体が大きい方が卵をたくさん作ることができるから、と言われている。
3.クマノミは種類を問わず、イソギンチャクと仲良し!クマノミとイソギンチャクはお互いがギブ&テイクの共生関係。お互い一緒にいることで外敵から身を守ることができている。
私はクマノミって、カクレクマノミだけだと思っていました。
ニモのインパクトは強いですからね。
でも調べてみると、カクレクマノミ以外のクマノミもビビットな色使いが華やかでかわいらしくて、見ていて楽しくなっちゃいました。
水族館に行った時、今までよりもさらに熱帯魚の水槽を楽しむことができそうです。