テレビで時たま放送されていたりもするので、なんとなく聞いたこと、見たことがある人は多いと思います。
何といっても潮干狩りの定番の一つとして知られている貝ですから。
でも、そもそも食べられるの?食べたら一体どんな味がするの?
もしかしたら実際に食べたことがある人はまだそんなに多くないのかもしれません。スーパーなどで見かける機会はほとんど無いのではないでしょうか。自分はまだ見たことがないです。
そんなマテ貝に関わる様々な疑問に対して一気にお答えしていきます!
マテ貝の特徴は?どこで獲れる?
マテ貝は、二枚貝綱マテガイ科の1種で、東北より南の穏やかな内海の砂浜で見ることができます。
全国的に、というよりは主に西日本で多く、食用として馴染み深い貝です。
マテ貝はまずその見た目が特徴的です。
貝というと、アサリやハマグリのような扇型のような形を想像するかもしれませんが、マテ貝は、薄い殻で長さ10㎝程度の細長い形をしています。
アサリやハマグリが扇型なら、マテ貝は木の枝や割れた竹のような形をしているので、知らない人が見たら、最初は貝とは思わないかもしれません。
生息地は他の貝と同様に深くてもせいぜい1m程度の深さの砂の中です。
穏やかな内海の砂浜で見ることができる、とお話ししましたが、もっとイメージしやすく簡単に言うと「干潟」がよく獲れます。
干潟での潮干狩りと言えば「アサリ」ですよね?
マテ貝を獲りに潮干狩りってあまり聞きませんが、まさしくそんなアサリを獲りに行くような所にマテ貝もいるんです!
ということは、同じ場所でアサリもマテ貝も獲れるということ?これはお得ですね。
マテ貝はアサリよりも深い砂の中に住んでいるので、アサリがいるような浅瀬の砂をもうちょっと20から30cm程度掘っていくと見つけることができます。
もちろんその環境によってマテ貝がいる深さは異なりますので、1mくらい掘らないと出てこない場合もあるので注意して下さいね。
砂を掘ってみて、ひし形のような穴を見つけたらそこがマテ貝の巣穴です。
また、巣穴の上に塩の山を置いておくと貝がびっくりして飛び出してくるという裏ワザもあるそうです。でも難しそう~
これについては次の章で解説しますね!
マテ貝の採り方は?穴に塩を入れる時の注意点と量について
マテ貝が生息している場所についてはお話ししましたが、じゃあどうやって獲ればいいのでしょうか?
アサリのように穴を掘って拾っていく感じでしょうか?
マテ貝は、その特徴を活かした獲り方が面白いと人気なんです。
マテ貝は塩分濃度にとても敏感なので、その性質を利用した獲り方です。
マテ貝の巣穴かな?と思う穴を見つけたら、そこに塩を入れてしばらく待ちます。
そこがマテ貝の巣穴だった場合、しばらく待つと数cm飛び出してきますので、そのタイミンで穴から引っ張りだす、という獲り方です。
どんな塩でもいいの?どれくらいの塩を入れたらいいの?と思われるかもしれませんが、少量の塩だとあまり反応がない場合があるので、そこはたっぷりと入れることをお勧めします。
だいたい小さじ1杯程度と言われていますが、結構小さじ1杯って多いですよね。
マテ貝がいる穴の塩分濃度を変えるくらい入れなくてはいけないので、たっぷり入れるということを心がけてください。
その砂地の塩分濃度がどれくらいか?というのも素人にはよくわかりませんよね。
また、穴に入りやすいという観点でいうと粗塩タイプよりも食卓で使うような粒子の細かいサラサラタイプの塩をおすすめしておきます。
100均等で売っているソースを入れる容器に塩を入れておけば、穴に塩を入れるのも量も調整しやすいのでおすすめです。
マテ貝の味は?おすすめレシピをご紹介!
さて、ここまでマテ貝の特徴についてお話してきましたが、味も気になるところですよね。マテ貝の味はアサリに似ていますが、アサリよりも少し濃厚な味です。
個人的にはアサリよりも砂抜きが楽なのでマテ貝の方が好きです。
そのまま酒蒸しにしても美味しいですし、バター焼きでも、身を取り出して炊き込みご飯にするのもおすすめです。
しぐれ煮にしておけば、ご飯のお供として冷蔵庫で保存もできます。
以前炊き込みご飯を作った時は、味は満足いくものができて美味しかったのですが、身を1つずつ殻から取り出すのが面倒で、それ以来私は殻のままでいけるバター焼きや酒蒸しばかりです。
マテ貝は調理も比較的簡単にできますし、冷凍保存もできるので家計に優しく調理のバリエーションが広がる食材です。
たくさん獲ってきて作り置きしておくのもいいですね。
まとめ
1.マテ貝は干潟で獲る事の出来る貝。アサリやハマグリのような扇型の形ではなく細長い木の枝のような形をしていて、砂の中に住んでいる。
2.獲り方が独特で面白い。砂地にひし形の穴を見つけたらそこに塩を入れる。
マテ貝は塩分濃度の変化に敏感なので、穴に塩を入れてそこから飛び出してきた所を引っこ抜いて取る。
3.マテ貝はアサリよりも濃厚な味わいが美味しい。
色々なレシピがあるが、おすすめしたいのは手軽にできるバター焼きや酒蒸し。
手間を惜しまなければ、身を炊き込みご飯に入れても美味しい。
何年か前に、初めてマテ貝獲りをして「なんだこれは?面白い!」と思った気持ちを思い出しました。
潮干狩りのシーズンになったら、アサリやハマグリだけでなく、塩を持参してマテガイを獲るのも楽しそうですね!
どうやら思っていたよりも奥が深い貝のようでした。