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「ひれ酒」はなぜ飲む前に火を点けるの?気になる理由と作り方!

投稿日:2020年4月5日 更新日:

冬の大人の楽しみのひとつ、「ひれ酒」をご存知でしょうか。
名前は聞いたことがあるけれど飲んだことはない…という方も多いかもしれません。

魚のひれと日本酒の組み合わせた飲み方ですが、このコンビがおいしくないはずがありませんよね。まずいわけがありません。

ここではそんなひれ酒の楽しみ方をご紹介。
飲みたくなってうずうずしてくるかも?そんな場合もご安心ください。後半ではひれ酒の作り方も載せちゃいます!

「ひれ酒」って何?


さっそくですが、ひれ酒について簡単にご紹介します!

「ひれ酒」とは、日本酒の楽しみ方のひとつです

方法としては実は簡単です。こんがり焼いた干した後のフグやタイのひれを酒器に入れ、それから熱燗を注ぎます。お酒の色が徐々に移り変わってきれいな琥珀色になる頃には香ばしいひれの風味も移って、とってもおいしくなるんです。

飲む前に火を点けるイメージがありますが、そのまま飲むことも。
安くて品質もいまいちなお酒が沢山流通していた昔、そういったお酒をおいしくする飲み方として有名になりました。
一番よく使われるのはフグのひれ。ふぐ刺しなどと一緒にいただくともうたまりません!

火を点けるのは何のため?

そんなひれ酒ですが、飲む前にお猪口に入ったお酒に火を点けることが知られています。

では、なぜ火を点けるのでしょうか。
理由はいくつかあります。アルコールを飛ばすためや、それによって口当たりがまろやかになるから。ひれに火が当たることで香ばしさがより引き立つから…など。

そう考えると火でわざわざ炙った方がいいかもしれませんね。その方が気分的にも盛り上がりそうです。

もしかすると料理の「フランベ」と似ている部分があるかも?見た目にも楽しいですよね。

・火の付け方

炙ったひれを酒器に入れ、通常より熱めの熱燗を注ぎ、すぐ酒器にふたをします。(先にひれを入れてもOK)
2~3分ほど待ったらふたをずらしながら火を近づけるとボッ!と火が灯ります。

また蓋をして数分待ち、火が消えたら熱いうちにどうぞ!ひれは出しても出さなくても、お好みで。
火を扱うときは充分に気をつけてくださいね。

おいしいひれ酒の作り方!


俄然ひれ酒に興味が出てきた!という方。ここではおいしいひれ酒の作り方3つのポイントに分けてご紹介します。ぜひチャレンジしてみてください!

用意するもの
お好みの日本酒2合(360ml)
魚のひれ2~3枚(フグなど。干したものがパックで売られていることも)
蓋付きの酒器(なければ湯呑+小皿でもOK)

作り方
用意したひれを炙って、酒器に入れて熱燗を注ぎ、蓋をして数分待つだけ!
二杯目も楽しみたい場合、ひれを取り出しておくといいでしょう。
…簡単すぎますね。順番に大事なポイントを挙げていきます。

ポイント1:ひれはしっかり炙って水分をとばす
グリルやトースターならアルミホイルを敷いて、コンロなら網を使ってください。
水分がありすぎたり、焼きが足りないと魚の生臭さが残ります。弱火でじっくりじっくり水分を飛ばすイメージで焼きましょう。
その内、表面に小さな気泡が出てきて、きつね色になります。これが目安!多少焦げてしまっても香ばしさになるので大丈夫です。

ポイント2:お酒は「超熱燗」にする!
通常の熱燗は60℃前後ですが、ひれ酒にするときは80℃以上の超熱燗!にしてください。
あまり温度が低いと、炙ったひれの香ばしさよりも生臭さが先行してしまうためです。
また、ご家庭で熱燗を作るときは電子レンジを使うことが多いかと思います。その場合、「突沸」という現象を避けるため、1分ほど加熱したら一度とっくりを揺らして中が混ざるようにしてくださいね。

ポイント3:ライターやマッチなどは、先に火を点けておく
蓋を外した瞬間、中で閉じ込められていたアルコールが逃げてしまいます。
なので、蓋をずらしたところにすぐ火を点けられるように、あらかじめ点火しておきましょう!
一気にボッと青白い炎が上がるので、顔を近づけすぎないように注意です!

まとめ

1. ひれ酒は安いお酒をおいしく飲むために編み出された飲み方。フグやタイのひれを使う

2. アルコールを飛ばして口当たりをまろやかにしたり、香ばしさを増すために火を点ける

3. ひれ酒のポイントは3つ。ひれをしっかり炙り、お酒は80℃以上の熱燗で、火は先に準備しておく

どうでしょうか?
ひれ酒、飲んでみたくなったでしょうか。

ひれ酒に使うお酒は安いものでも充分おいしくなりますが、色々試して好みのものを探すのも楽しいかも。

辛口のものがおすすめされていたり、純米酒がいいと言われることもあります。もちろん、普段よく飲んでいるものだとハズレ無しですね!
更に、おつまみはやはりふぐ刺し、ふぐ鍋、唐揚げや湯引き…ふぐ+ふぐで相性抜群です。

ひれ酒はご家庭でも簡単にできる冬の楽しみ方のひとつ。ぜひやってみてくださいね。

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