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昆布に賞味期限ってあるの?白い粉がついているけど大丈夫?

投稿日:2019年1月7日 更新日:

いただいた立派な昆布、高級そうでなかなか使えない。開封してみたけれど使っているうちに気が付いたら賞味期限が……なんてことありませんか?

実は筆者もいつからあったのかわからないような昆布が棚の奥からでてきてぎょっとしたことがあります。もし同じようにお困りの方がいたら読んでみてください。

昆布の賞味期限と保存方法についてです。

まずは昆布のこと知ってみよう


賞味期限は消費期限と違っておいしく食べることができる期限のことをいいます。

一度開封したものは期限に関係なく早めに食べることが大事です。
そして昆布の賞味期限はだいたい1年~3年くらいのものが多いです。でも実は賞味期限の表示義務があって記載している場合もあり、過ぎてしまったからといって食べられないというわけではないんです。

昆布は採れた年よりも数年ねかせたものの方が、美味しさが増して価値が上がるといわれています。ねかせることを「昆布を囲う」といい、日本三大昆布といわれている真昆布・利尻昆布・羅臼昆布は熟成したものが特に高価で取り引きされています。

蔵でねかせた昆布は繊維がやわらかくなり、まろやかな味のおだしがとれるので料亭などで好んで使われているそうです。

うちの昆布は大丈夫?よく見てチェックしてみてください


さて本題ですが、賞味期限がきれていても品質に変わりがなければ使って大丈夫です。チェックするポイントは2つです。カビが生えていないか、虫がわいていないかを確認しましょう。

昆布の表面の白い粉がついているのを見たことがあると思います。一見カビのように見えますがそうではありません。
昆布を使わずにおいていると、もともと乾燥させたものの中に水分が残っていたり、保存状態によって昆布が湿気を吸ってしまうことがあります。この水分が外に出てくるときに中の甘味成分も一緒に出てしまい、それが乾燥すると表面に白く残ってしまうのです。

これはマンニットという糖で旨味成分なので心配はいりません。実際にカビが生えているケースもありますが、白カビとマンニットの違いが判らないときはにおいを嗅いでみてください。カビ臭いにおいがしなければ大丈夫です。

まれに透明な粒がついていることがありますが、これはアルギン酸という昆布の成分がかたまったものなので問題ありません。

上手に保管、長持ちさせるコツ

賞味期限がまだあるからといって、保存方法が間違っていてはおいしく食べられる期間は少なくなってしまいます。

水分を含んでしまいカビが生えてしまったら期限内でも使えなくなってしまいます。昆布は水分やにおいを吸収する性質があるので、これに注意して保存をしていきましょう。

だいたい10㎝~15㎝、1回で使う大きさに切っておくと使いやすいです。容器は密閉のできるものを選びましょう。金属製のものでなければ大丈夫です。(金属製は昆布の塩分でサビが出てくることがあります!)

ビンや缶がおすすめですが、プラスチック製のものを使うときはにおいがついていないかチェックしてくださいね。最近家庭でよく使われているチャック付きの保存袋を使う場合は、完全密閉ではないので注意してください。空気をぬいてチャックをしめ、2重にしておくと風味を逃すことなく保存できます。
「開封後は冷蔵庫にいれて保管しましょう」と書いているものもあるかとは思いますが、保存方法をしっかりしておけば、保管場所はそれほどこだわらなくていいと思います。湿気の少ない乾燥した場所、キッチンの戸棚で十分ではないでしょうか。

使い切ることが大事、おいしくいただきましょう


保存していた昆布を使うときは、汚れやごみを固くしぼったふきんでふき取ってから使うといいです。水で洗ってはいけません。せっかくのうまみ成分、マンニットが流れてしまいます。

水に昆布を30分ほどつけてから中火にかけて沸騰する前にとりだせば昆布だしの完成です。
水出しの場合だと、保存容器に水と昆布をいれて一晩寝かせるだけで完成なので簡単です。これだとハードルが低くて続けられそうですね。
そして最後に、だしをとったあとの昆布はぜひ捨てないで使ってみてください。

まだまだ栄養素が残っているだしがら昆布は佃煮や煮物、昆布チップスなどいろいろな料理を楽しむことができます。おいしくてエコな取り組みで心もからだもきれいになりましょう。

まとめ

賞味期限はおいしく食べることのできる目安です。もし古くなった昆布がでてきたら、

1. カビが生えていないかチェックしてみましょう

2. 水分をにおいに気を付けて保存しましょう

3. だしをとった後の昆布も栄養たっぷり、おいしくいただきましょう

……ですが、せっかく美味しい食材が手に入ったのであれば、次からは新鮮なうちに使いたいものですね。

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