魚介類で満点生活

水産物を中心にしたまとめサイト。~雑学・豆知識から水族館まで~

料理 雑学・豆知識

見た目はそっくり!ウナギとアナゴの違いと特徴

投稿日:2019年1月7日 更新日:


「最近のウナギは高くてなかなか手がでない!」5人家族の家計を握る母としては切実な悩み、土用丑の日なんてなかったらいいのに……そういえばお寿司の盛り合わせや回転寿司でもウナギの変わりに見るのはアナゴのお寿司。そこでちょっとした疑問が浮かびました。

ウナギとアナゴって見た目はそっくりだけどどう違うの?

今回はウナギとアナゴの雑学をご紹介したいと思います。

実はどちらも「ウナギ目」で同じ種類仲間


ウナギもアナゴもどちらも同じ「ウナギ目(もく)」の仲間です

ウナギ目には、ウナギ科・アナゴ科のほかに、「ウミヘビ科」、「ウツボ科」、「ハモ科」などがあります。どれも細くて長いお魚、個性的なフォルムでとても可愛いですよね。水族館の人気者「チンアナゴ」もその名のとおりアナゴ科に属します。

このウナギ目の仲間は産卵場所や生態についてはまだまだわからないことがたくさんある謎の魚といわれています。こうしている今でも世界各国の研修者の手で謎が解明され、どんどん新しい情報が発信されていくことでしょう。

ではこの格差のあるウナギとアナゴの違いって何なのでしょう?
それぞれのこと、細かく調べていきましょう。

知ってた?魚の雑学~ウナギ編


ウナギは川や沼・湖に生息しますが、産卵時期になると海へと帰っていきます。 海で孵化したウナギの赤ちゃんは柳の葉のような形の仔魚「レプトケファルス」と呼ばれ、 そこから5~6センチの大きさに成長をして「シラスウナギ」へと変化します。シラスウナギへと成長をすると川などに戻ってきて淡水の生活をします。

サケのように海で生活・成長して産卵時に淡水に入るのを「遡河回遊(そかかいゆう)」、ウナギは逆の「降河回遊(こうかかいゆう)」という生態です。

日本で主に食されてきたニホンウナギは絶滅危惧種に指定されてしまうほどで、今では食卓に並ぶウナギのほとんどが養殖ものになってしまいました。以前は野生のシラスウナギを取り、そこから養殖をしていましたが、近年ではそのシラスウナギも減少してきたため卵から育てるという「完全養殖」の試みがおこなわれています。

しかし謎な生態が多くて膨大な養育コストがかかり、ウナギの完全養殖への道は前途多難な様子です。

ところで、ウナギと梅干しは食い合わせが悪い!なんて話を聞いたことはありませんか?諸説ありますが、ウナギと梅干しは昔から高価な食べ物で「両方食べるなんて贅沢だ!」ということからいわれたのが始まりだそうです。

実際は鰻を食べた後に梅干しを食べると、梅干しのさっぱりとした酸味がウナギの脂を緩和してくれるので食い合わせは良いとも言われているんですよ。

知ってた?魚の雑学~アナゴ編


外見はウナギにとても似ていますがアナゴには鱗がなく、胴の側面に白い点々があります。ウナギとは違い、一生を海で過ごします。日中は岩穴や砂に穴を掘ってもぐり、夜になると甲殻類や小魚や貝類などを食べに出てくる肉食の魚です。

穴にこもっているので「穴籠り」、これが名前の由来といわれています。アナゴにはさかなへんがつく漢字はありませんが「海鰻」と書いてアナゴと読むこともあります。ただ「うみうなぎ」と読んで、アナゴだけではなく同じような形のハモやウツボなどとまとめられてしまい、どこかウナギのわき役のようなポジションになってしまっています。

そんな2番手?のアナゴですが、自慢できるところもいくつかあります。マアナゴの稚魚もウナギと同じ レプトケファルスなのですが、高知県では「のれそれ」と呼ばれ珍味として有名です。岡山県では「ベラタ」兵庫県淡路島では「ハナタレ」と名前は違えどいろいろな地域で愛されています。

そして、ウナギの代名詞・土用の丑の日のように、実は「アナゴの日」があります。語呂合わせで7月5日はアナゴの日、日本記念日協会に登録された記念日のひとつです。

アナゴの旬は夏、ウナギと同様にアナゴはどちらもビタミンが豊富で、その中でもビタミンAは免疫力を高める効果があります。夏バテ防止にぜひ7月5日にはアナゴ料理を食べましょう!美容効果があり、ウナギとくらべるとカロリーが控えめなので日々家事・育児に奮闘しているママにはぴったりの食材ですね。

まとめてみると……

1. ウナギもアナゴも同じ「ウナギ目」の仲間

2. ウナギば海でうまれて川へ帰る「降河回遊魚」

3. アナゴは地味だけど「アナゴの日」があったりと魅力がたくさん!

うーん、私が思っていたよりもアナゴも魅力的な魚だったようです。

そしてウナギもアナゴ、どちらも謎の多い魚ですが、ネタになるようなおもしろいエピソードがたくさんあります。

ご家庭でもお酒の席でも、美味しく楽しく「魚の雑学」を披露してみてくださいね!

ウナギもアナゴもどちらもよく似ていますが、実際は別物であることがお分かり頂けたかと思います。とはいえ、別物といっても親戚同士の関係なので、間違えやすいのも納得できました!

-料理, 雑学・豆知識

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

アンチョビはそのまま食べられる!?食べ方と保存方法について

「アンチョビ」ってご存知ですか? 何となく聞いたことあるな、という人は多いと思いますが、あらためて「アンチョビとは?」と聞かれたらちゃんと説明できないかもしれません。 でも、普段からパスタやサラダ、ピ …

買った魚の干物がしょっぱい!?そんな時の塩抜きの方法まとめ

突然ですが、お店で買ったり、いただき物の魚の干物が思っていたより塩辛かったとき、あなたはどうしますか? ここではそんな「困った!」を解消するため、干物の塩抜き方法をご紹介します。 多くは塩鮭などで使わ …

イカの目について知ってる?ちゃんと見えてる?その構造は?

「イカ」を丸々1杯買って調理したことはありますか? 調理済みのものや、切り身になって部分だけ売っている時には見ることのない、イカの大きな目にびっくりする人も多いのではないでしょうか? 体の大きさに対し …

ロブスターと伊勢えび、似ているようで違う?ザリガニとの関係は

ロブスターと伊勢えびって、何となくは違うものだとわかっていても、何がどう違うのかは意外に知らなかったり…ということ、ありませんか? 全部エビの仲間じゃないの?なんて思っていたのは私だけでしょうか…。 …

肝が絶品の「カワハギ」に似ている毒魚!?見分け方も教えます

寿司ネタなどでも見かける「カワハギ」ですが、どんな魚なのかご存知ですか? ここでは、ユニークな顔立ちながら驚くほどおいしいカワハギの魅力や旬についてまとめました。 そして、そんなカワハギに似ている毒魚 …