魚介類で満点生活

水産物を中心にしたまとめサイト。~雑学・豆知識から水族館まで~

料理 雑学・豆知識

あなたはわかる!?ムール貝とカラス貝、その違いと生態とは?

投稿日:2019年1月17日 更新日:

「ムール貝」と「カラス貝」それぞれ聞いたことはありますか?

「ムール貝」というと、個人的にはイタリアンやスペイン料理で使われていて、料理に乗っているとちょっとおしゃれ度が増す、というイメージです。「カラス貝」というと、そういえば、ちらっと見たこと、聞いたことがあるような?でもなんだっけ?というような貝です。

もしかして同じ貝?違う貝?実は「ムール貝」と「カラス貝」、この2つはわかりづらい貝としても有名です。同じなの?違うの?という疑問への答えですが、同じですが、違います。違いますが同じです。

ややこしいですね。それではそれぞれの違いについて簡単にまとめていきたいと思います。

ムール貝ってなに?

「ムール貝」は昔からヨーロッパを中心に食用とされてきた貝で、日本産のものはほとんどありません。そして、実は「ムール貝」というのは1つの種類の貝を指しているわけではなく、イガイ科の二枚貝の総称です。

なので、厳密にいうと「ムール貝」と表記されていても、実際にはいろいろな種類の貝のことを指しています。津軽、フジ、王林等いろいろな種類があるけど、値札には「りんご」と書いてある、というような感じと一緒なので、そのこと自体、あまり気にする必要はありません。

日本でよく見る「ムール貝」と表示されたものは「ムラサキイガイ」が多いようです。

カラス貝ってなに?


「カラス貝」は実は2種類存在します。淡水に棲んでいる「淡水カラス貝」と海水に棲んでいるものです。

海水に棲んでいるものは釣りの餌としても使われることも多い「ムラサキイガイ」のことを指している場合が多いです。

ただ、この2つは見た目がとてもよく似ていることから両方とも「カラス貝」と呼ばれますので、まぁなんとなく同じもの、と認識されています。

「ムール貝」と「カラス貝」の違いは?


「ムール貝」と「カラス貝」について、それぞれの説明はわかりましたか?

冒頭で同じですが、違います。違いますが同じです、とお伝えしたのですが、それぞれの説明を別々にされてもイマイチ、ピンときませんね。

まとめると、「カラス貝」は淡水に棲むものと海水に棲むものがいて、日本の固有種で淡水に棲んでいる貝を「カラス貝」、外来種で海水に棲んでいるものがいて、その呼び名はムラサキイガイ。

「ムール貝」と呼んでいるものはだいたいがこのムラサキイガイを指していることが多いのですが、そもそも「ムール貝」自体が何か1つの貝を指しているわけではなくて貝の「科」の総称なので、「ムール貝」と言っても実はいろいろな貝がある。

どうしてもちゃんと分類しなくてはいけない!という場合を除き、普通に生活している分には、ざっくりと言うと、淡水に棲んでいるのが「カラス貝」で海水に棲んでいる「カラス貝」はだいたい「ムール貝」、という認識で素人的にはOKでしょう。

ムール貝の美味しい食べ方

「ムール貝」の調理法と言ったら、ほとんどの人が一番目に思い浮かぶのはパエリアではないでしょうか。魚介類のうまみがぎゅっとご飯に詰まって味はもちろん、風味も格別ですよね。

他にも「ムール貝」の調理法としておススメなのが、うまみたっぷりのブイヤベースやパスタ、酒蒸しです。
酒蒸し、というと急に和風?と思われるかもしれませんが、イタリアンのメニューでバケツに「ムール貝」がどっさり入った料理を見たことはありませんか?

あれ、言ってみればオシャレ酒蒸しなんですよ。もちろん日本酒ではなく白ワインを使っていますしハーブやニンニク等の味付けがしてあってお酒のつまみとしてもたまりません。

どの料理もおいしいのですが、個人的には「ムール貝」をたくさん楽しめる、という理由で酒蒸しがおススメです。

「ムール貝」だけではなく、淡水に棲む「カラス貝」も食べることはできますが、自然界に生息しているものは、どんな餌を食べてきているのかわかりません。

実は哺乳類にだけ毒性を発揮する毒をためている貝もいますので、海や川で見つけても「わ!ムール貝だ!」と判断して食べないようにしましょう。うっかり食中毒になってしまうかもしれません。

貝や山菜、は見た目ではなかなか素人判断は難しいもの。食べる時にはちゃんと検査等もしているであろう、お店で買って調理するのが一番ですね!

まとめ

ムール貝とカラス貝の違い、わかりましたか?まとめると、

1.「ムール貝」というのは、外来種のイガイ科の2枚貝の総称。

2.「カラス貝」というのは、日本固有種の淡水に棲んでいるものと海水に棲んでいる外来種のものがある。

3.「ムール貝」と「カラス貝」の違いは、素人理解としては、淡水に棲んでいるのが「カラス貝」で海水に棲んでいる「カラス貝」はだいたい「ムール貝」という認識でOK

4.ムール貝の美味しい食べ方としておススメなのはパエリアやブイヤベースや酒蒸し。うまみたっぷりの貝なのでそのものを味わえる料理がおススメ。

厳密に分類しようと思うとなかなか難しいですね。でも実際美味しく食べる、という意味ではあまり細かいことを気にする必要はありません。

ムール貝でもカラス貝でも、(まぁ同じものですが)美味しく楽しく楽しみたいものです。

-料理, 雑学・豆知識

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。

関連記事

回転寿司のネギトロの原材料がアカマンボウって本当?

マグロと言えば回転寿司でも人気のすしネタです。 言わずもがなスーパーマーケットでも必ずといっていいほど置いてある定番の鮮魚ですね。 まさしく刺身や鮨ネタの筆頭格。 今、その中でもネギトロに噂があるのを …

フナは金魚のご先祖様?特徴と違いは?

金魚はお好きですか?昔から様々な姿で私達を楽しませてくれている金魚。近年はアートアクアリウムなども人気ですよね。 そんな金魚も辿れば元々はフナだったと言われますが、ではフナと金魚の違いというのは、具体 …

天ぷらが人気の「キス」ってどんな魚なの?特徴や旬をご紹介

江戸前の天ぷらにはかかせない「キス」。 あっさりとした癖のない味わいが人気ですが、どんな魚なのか…知っていますか? いつもはなんとなく食べている、「キス」の特徴や名前の由来、旬を知ればもっとおいしく感 …

昆布に賞味期限ってあるの?白い粉がついているけど大丈夫?

いただいた立派な昆布、高級そうでなかなか使えない。開封してみたけれど使っているうちに気が付いたら賞味期限が……なんてことありませんか? 実は筆者もいつからあったのかわからないような昆布が棚の奥からでて …

タツノオトシゴは風水でも人気?不思議な生態に迫る雑学5選!

タツノオトシゴって可愛いですよね。 常に立ち泳ぎをしているような不思議な見た目に、細長く伸びた口。 水族館では小型の「ピグミーシーホース」と呼ばれる種類が人気で、ずっと見てしまう方もいるのでは?私もそ …