もちろんどちらも聞いたことがありますが、名前の響きや、ぱっと見た印象で、「キンキってキンメダイの方言かなあ」なんて悠長に思っていたのですが、どうやら違うようです。
そんな私が調べてわかった、驚きの?2つの魚の違いをご紹介します!
「キンメダイ」と「キンキ」…似てますよね?
キンメダイとキンキは、どちらも全身が赤く目が大きく、煮付けが人気で身は脂が乗っていて柔らかい。旬も同じ冬で、高級魚。おまけに地方名の響きも似ている!ということで混同されることも少なくないよう。私だけではないようで安心しました…。
とにかくふたつが違うと知った今、並べて見比べれば違いがわかるはず?とそれぞれの特徴をまとめました。そして肝心の見分け方も後述しますので、ぜひチェックしてくださいね!
キンメダイってどんな魚?
「キンメダイ」は、キンメダイ科で全身赤色なのが特徴のお魚です。鮮魚でみることが少なくないためか意外に感じますが、実は深海魚。名前にもなっている大きくて金色に光る目も、瞳の奥に反射層があるためで、効率よく光を集められるようになっているのですね。ちなみにキンメダイという名前でもマダイなどのタイ科の仲間ではありません。
昔は関東で人気のお魚でしたが、遠洋漁業で獲るようになると全国に流通し始めます。近年は漁獲量が減少しており、国産のキンメダイは高級魚とされています。
調理法としては煮付けが人気。白身魚ですがほどよく脂が乗っているため、新鮮なものならお刺身でも美味しいといわれます。旬は冬なのですが、通年で脂が乗っていて美味しくいただける、ありがたい!?お魚なのです。
キンキの正体は?
「キンキ」は正しくは「キチジ」という名前で、フサカサゴ科のお魚です。こちらも深海魚で全身赤いのですが、キンメダイよりも更に鮮やかな、目の覚めるような赤色が特徴。加熱しても綺麗なままです。
キチジというのは元々、宮城県での呼び名だったそう。北海道ではキンキと呼ばれ親しまれています。ちなみに私は北海道出身のため、キンキという呼び名が馴染み深いのですが、皆さんはいかがでしょうか。
5〜60年ほど前まではよく獲れ、宮城県では笹かまぼこの材料にしていたとか。しかしその後、漁獲量が減少してしまいます。ブランド化しているキンキなどもあり価格が高騰して、今は高級魚に位置付けられています。ちなみに北海道南部〜伊豆で獲れますが、日本海には生息していません。
こちらも煮付けが人気ですが、塩焼きもおいしいです。身が柔らかいので食べやすさも◎。旬は秋〜冬です。小さいものでも脂が乗っていておいしい、すごいお魚です。
2つの違い。これでもう間違えない!
さて、キンメダイとキンキそれぞれの特徴をご紹介しましたが、具体的にどの辺りが違うのか見ていきます。
まず、キンメダイはご紹介した通り目が金色に輝いていますが、キンキの目は透明です。また、尾びれが深くV字に切り込んでいるキンメダイに対し、キンキの尾びれの切れ込みは緩やかです。
その他だと、キンメダイはヒレの縁が滑らかですが、キンキはカサゴの仲間のためヒレの縁はギザギザしています。特に背びれは細い棘が並んでいるような見た目になっており、キンメダイと並べたときの差は大きいです。
更にふたつの価格にも差があり、同じ大きさで比べると、キンキはキンメダイの約2倍以上になることも。
そして、これは見た目での違いではありませんが、どちらも脂の乗った白身魚ながらキンキの脂肪分は非常に多く、キンメダイ100gは160kcalですがキンキ100gはなんと262kcal!見た目がこれだけ似ているのに、身の脂肪分はこんなに差があるなんて驚きですね。
まとめ
2. キンメダイはキンメダイ科で関東周辺で獲れていた
3. キンキはフサカサゴ科で北海道南部〜伊豆の太平洋側で獲れる
4. キンメダイとキンキは、尾びれと背びれの形状、目の色、価格で見分けよう!
ここまでキンメダイとキンキについてご紹介しました。私もこれからは。きっと二つをしっかりと見分けられるはず!と意気込んでいます。
普段お魚をあまり食べない方だと、私と同じように二つとも同じだと思っていた…という方、いると信じています。そうでない方も、今度キンメダイとキンキをお店で見かけたら、ぜひじっくり見比べてみてくださいね!