イカを知らない人ってほとんどいないんじゃないでしょうか?最近ではイカが主役のゲームも流行っていますよね。ちょっと昔にはイカが主役の『侵略!イカ娘』というアニメが放映されていたことも。
イカは世界の海に650~680種類いるといわれています。そのうち日本の近海には約170種が見られます。
ケンサキイカ、ヤリイカ、スルメイカ…食卓に並ぶものだけでもどんどん名前をあげることができます。そんなメジャーな存在のイカですが、「数え方は?」と言われるとなんだか自信がなくなってきませんか?
一匹(いっぴき)と数えていいの?一杯(いっぱい)とも数えられますね。このふたつ、いったいどちらが正しいのでしょうか?
今回はイカの数え方についてご説明します。
イカの数え方の正解は…なんと「どちらも正しい」です!
結論からいうとどちらも正しい数え方です。
なので水族館で泳いでいるイカを指して「イカが一杯泳いでいる」という表現は正しくありません。
でもどうしてイカを数えるときに「杯」を使うのでしょうか?「杯」という漢字はふっくらとふくらんだ形の器のことを表します。イカの胴体がそれに似ているところからそのように呼ばれるようになりました。
日本の伝統的な水産加工品、イカ徳利(とっくり)をご存知ですか?イカの胴を徳利の形に加工し乾燥させたものなのですが、それが頭にあるとイカと「一杯」という数え方が繋がるかもしれません。
ちなみにタコやカニも1杯、2杯…と数えられます。どちらも体の形で器をイメージできる生き物ですね。
「1杯」というようになったのは「1貝(いちばい)」から?
イカの胴体がふくらんだ形の器に似ているから「杯」をつけることになったと説明しましたが、こういう説もあるんです。イカやタコは軟体動物の仲間、そして貝類も同じ軟体動物に属します。同じ軟体動物に属する「貝」にちなんで昔はイカの数え方を「貝(ばい)」とし、それを読みやすく「杯(はい)」に変えたというものです。
あまり知られていませんが、イカやタコの中には貝殻をもつものが数種類存在します。大きな貝殻とたくさんある触手が特徴的なオウムガイは実は貝ではなくイカの仲間なんですよ。
なるほど、そうだったのか!と思いましたが、肝心の貝の数え方は「1個」「1枚」「1匹」です。「貝(かい)」や「貝(ばい)」をつけられることもあるようですがあまり聞いたことがありません。
そして同じように「1杯」と数えるカニは軟体動物ではなく節足動物に属します。ということは「貝(ばい)から杯(はい)説」はあまり有力な情報ではないような気がしますね。
バリエーション豊かなイカの数え方
実は他にもイカの数え方があります。2匹以上のイカが同時に釣れたときはまとめて「1荷(いっか)」と数えます。イカがスルメになるとペラペラの見た目のとおり「1枚」と数えますし、お寿司になると「1貫」、スーパーでは「1パック」…まあこれを言い出したらキリがないですが。
食材として扱う場合は「1本」と数えることもあります。あまり聞いたことがないので、実際にいくつかレシピを見てみましたが材料としてイカが1本、2本…と数えているものは見つけることができませんでした。
レシピの表示で多かったのは「杯」と「g(グラム)」です。グラムという単位が多いのはちょっと意外。一杯に満たない量を使うときなどに使われているようです。
知っていると便利なイカ知識!
食卓によく登場するイカですが、美味しいイカの選び方はご存知ですか?イカは鮮度が命の食材です。
生のイカを選ぶときは濃い茶色のものを選びましょう。身に透明感とハリがあるものがオススメです。吸盤の形がきれいなものも新鮮なしるしです。
イカは冷凍しても劣化しにくい食材といわれています。スーパーでお買い得商品を見つけたときは迷わずゲットしましょう。
保存に困った時は冷凍がオススメです。保存期間を長くするだけではなく、冷凍することによって細胞が壊れて柔らかくなるともいわれています。
煮物にしたり炒めたりするときはあらかじめ使いたい大きさに切っておけば冷凍のまま使用することもできます。ですが炒めるときは油はねに十分注意してくださいね。
まとめ
身近な存在のイカですが、意外と知らないことも多かったような気がします。
2. 「一杯」という数え方はイカの体の形が由来している
3. 「一杯」の由来は「一貝」からという説もあるが有力な情報ではなさそう
4. 実はイカにはたくさんの数え方があった
5. イカは鮮度が命!でも冷凍保存をしても劣化しにくい食材
新たな情報を得て、今までよりもさらに身近に感じるようになったのではないでしょうか。