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からすみとイタリアの関係って?ボッタルガとは?そんな疑問を大解剖!

投稿日:2019年3月20日 更新日:

からすみ」、お好きですか?

ちなみに私はメニューにからすみがあったら、パスタだったら8割の確率で注文するくらいからすみが大好きです。

でも、「からすみ」って高級食材だし、パスタやおつまみで食べても少ししか削られていなかったり、添えられていなかったりしますよね。

というか、そもそもからすみって何だろう?

私自身、好きと言いながらも「からすみ」って何かの卵だって聞いたことがあるかな?くらいの認識でした。

そんな「からすみ」について、原材料からレシピ、意外なイタリアとの関係について大解剖しちゃいます!

からすみってなに?

そもそも「からすみ」って何?という疑問ですが、からすみはボラ等の魚の卵巣を塩漬けにした後に、今度は塩を抜いて乾燥させたものです。

名前の由来はその形が中国(唐)の墨に似ていたことから「唐墨(からすみ)」と言われるようになったと言われています。

卵巣を塩漬けにした後に塩を抜いて、それを天日干しで乾燥させるなんて、からすみって作る過程にものすごく手間暇がかかるんですね。

1匹から獲れる数が決まっている上にそんなに手間がかかるんだから、そりゃ値段が高いはずだわ、と納得してしまいました。

でも、実はからすみに使われる魚ってボラの1種類だけではないんです。
からすみと言えば、ボラを用いた長崎県産が有名ですが、香川県は鰆(さわら)や鯖(さば)を用いて作っています。

からすみは江戸時代から「ウニ」や「コノワタ」と共に日本の3大珍味と言われています。
からすみとコノワタは何となく分類としては同じような感じで、珍味と言われればそうかな、と思いますが、ウニが珍味に入るのは不思議な感じです。

江戸時代は今ほどウニが多く出回っていなかったのかもしれませんね。

今日本で出回っているからすみは韓国などの外国産のものが主流となっています。
昔ほど珍味ではないでしょうが、値段を考えてみても珍しい、高級なものであることは変わりなさそうです。

日本以外にもからすみがある?

からすみは日本の三大珍味です、とお伝えしましたが、実は日本以外、例えば台湾や韓国、果てはイタリア、エジプトやスペインなどでも作られています

中でもイタリアのサルデーニャ島はからすみ(ボッタルガと言います)の名産地として有名で、味もとてもクリーミーで美味しいと言われています。このボッタルガは、ボラの一種であるムジーネという魚を使って作られています。

コレ↓ が実際に売られているボッタルガです。見たところ日本のとあまり変わり映えしませんね!


Photo credit: Christine Zilka, licensed under Creative Commons Attribution 2.0 Generic license.

サルデーニャ島のカプラス産という表示があれば、伝統的な手法で作れた最高級品の証拠ですので、お土産にもいいかもしれません。ただし、イタリアでも高級な食材だそうですよ。

イタリアのお土産にからすみを貰って「?」という顔をしている人に、からすみの豆知識を教えてあげてもいいかもしれません。
元々高級な食材のからすみですが、背景を知ることでさらに美味しく感じるかもしれませんね。

定番メニュー以外にもこんなに楽しめる?からすみレシピ

からすみと言えば、パスタにチーズの様に細かくかけてあったり、スライスして大根と一緒に食べたり、というのが一般的な食べ方かと思います。

高級食材なので、自宅でそんなに頻繁に調理するわけではないと思いますが、からすみを使ったおすすめレシピをご紹介します。

○ ご飯もの

からすみかけごはん、からすみおにぎり、からすみチャーハン

からすみかけごはんは、ごはんの上に粉状にしたカラスミをかけて温泉卵と一緒に混ぜて食べます。もちろん生卵でもいいのですが、生卵だととろとろしすぎて、からすみがどこに行っちゃったかわからなくなるので、できれば温泉卵、そしてネギがあればネギを散らして食べるのもおすすめです。

からすみおにぎりは、いつも通りに握ったおにぎりの周りに粉状のからすみを付ければ完成です。からすみごはんもおにぎりも3分もあればできちゃうお手軽レシピです。

からすみチャーハンはいつも通りのチャーハンができた後に、適量の粉状にしたからすみを混ぜる、もしくはスライスしたからすみを添えて、お漬物感覚でかじりながら食べるのもおすすめです。

○ 和え物に

からすみは和え物に、仕上げとしてふりかけても美味しく食べることができます。

ねっとりしたクリーミーさが、和風のさっぱりした和え物にコクと奥行を出してくれるので、ちょっとした高級店の味に近づくことができますよ。

まとめ

からすみについて、原料からレシピにいたるまでご紹介してまいりましたが、簡単にまとめると、

1. からすみはボラ等の魚の卵巣の塩漬けを塩抜き後、干したもの。日本では古くから三大珍味と言われている。日本では長崎が有名。

2. 実は海外でもからすみを作っている。エジプトやスペイン等ヨーロッパで昔から作られているもので、その中でもイタリアのサルデーニャ島のからすみは有名。

3. 日頃はパスタやおつまみくらいでしか食べることがないが、チャーハンや和え物等にも使える食材。独特のクリーミーさとコクが料理のアクセントになるのでおすすめ。

という感じです。

からすみは大きなスーパーでは乾物売り場などに真空パックで売っています。

とはいえ、高級食材だし、なかなか自宅でからすみを使いこなしている人がいるとは考えにくいので、お目にかかることは少ないと思います。

でも、今度大きなスーパーや輸入食材店等に行った時にはからすみを探してみようと思います。

和え物にからすみ、ちょっと美味しそうじゃないですか?

家でからすみを食べられたら、その日のお酒も進みそうです。今回の記事で学んだ知識で話も進むはず!

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