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バフンウニとムラサキウニ、高級なのはどっち?

投稿日:2019年4月18日 更新日:

お寿司で美味しいウニ、ウニがたっぷりのったウニ丼なんてたまらないご馳走です。

ウニは世界で約900種類、日本でも約160種類いるのですが、日本で食されているウニは大きく分けて2種類あります。それがバフンウニとムラサキウニです。

ではこの2種類のウニ、どちらが高級で美味しいのでしょうか?

今回はバフンウニとムラサキウニについてお話したいと思います。

バフンウニとムラサキウニの違い

日本で食べられているウニの代表的なふたつ、バフンウニとムラサキウニですがこのふたつは違った特徴をもちます。バフンウニはオオバフンウニ科、ムラサキウニはナガウニ科とウニの中でも別の仲間に属する生き物なんです。

バフンウニはこんな生き物

バフンウニには短いトゲがたくさん生えています。馬のフン、馬糞に似ている形からバフンウニと呼ばれるようになりました。

大きさは4センチほどの小型のウニです。緑っぽい色の殻が特徴で北海道以外の日本全土に生息するウニです。

身はオレンジ色に近い黄色で、このことから「赤ウニ」とよばれたりもします。

独特の香ばしさと甘みが強く、濃厚な味わいでウニの中で最も味が濃いといわれています。

バフンウニを塩漬けにし、練ったものは「越前雲丹(エチゼンウニ)」といって日本三大珍味のひとつになっています。

ムラサキウニはこんな生き物

ウニと聞いたらやっぱりこの形をイメージします。ムラサキウニはたくさんある長いトゲが特徴のウニです。

大きさは5~6センチほどで、日本でもっとも見られるウニといわれています。

見た目のとおり紫色の殻をもつことからムラサキウニと名づけられましたが、九州ではムラサキウニのことを「黒ウニ」と呼ぶ地域もあるようです。

淡い黄色、白っぽい身の色をしているため「白ウニ」ともよばれます。味はあっさりとしていて上品な甘みがあります。

ムラサキウニの天敵はラッコ。ラッコはウニが大好きで、ムラサキウニの鋭いトゲや硬い殻もなんのその、上手に石に打ち付けて割って食べてしまいます。

バフンウニとムラサキウニどちらが高級かわかりましたか?

一般的には体が小さいためとれる身の少なく、味も濃厚なバフンウニが高級とされています。

ですがバフンウニは生で食べるとえぐ味が強いということで、獲れても食べない地域もあるんだとか。みなさんはどちらがお好みですか?

私たちはウニのどの部分を食べているの?

私たちが食べているのはウニの生殖巣(せいしょくそう)です。産卵期の1~2か月前からオスの精巣やメスの卵巣が大きくなり、これが食用とされています。

よく見てみると同じ種類のウニでも黄色いウニとオレンジ色のウニがあるのですが何が違うのでしょうか。

黄色いのはウニの卵巣。つまりメスのウニ、オレンジ色はウニの精巣でオスのウニといわれています。オスの方がきめ細かい身で苦みがないため高価とされています。

バフンウニとムラサキウニだと色の濃いバフンウニが、オスとメスだと色の濃いオスが高価ということは美味しいウニを食べるには色の濃いものを選ぶと間違いないということなのでしょうか。

ウニと表す漢字はいくつある?

「ウニを漢字で書いてください」と言われたらどのように書きますか?

私が真っ先に頭に浮かんだのは「雲丹」でした。

雲丹は中国では栄養価の高い食品のことを薬とみなし「雲丹(うんたん)」と呼んでいたのが語源といわれています。ウニも栄養価が高い食品のためこの漢字が用いられたそうです。

それとは別に「海丹」と表すこともあります。「丹」は赤いという意味があります。

植物の「牡丹(ぼたん)」、「丹頂鶴(タンチョウヅル)」も赤に関係することから「丹」という漢字が使われています。ウニは海で獲れる赤い身の生き物なので海丹と書くようになりました。

実は他にも書き方があります。それは「海胆」と「海栗」。漢字を見て、どうしてこの漢字になったかピンときた方も多いはず。

海胆の「胆」は肝のことをいいます。昔の人たちはウニの肝を食べていると思ったことから、または肝のように濃厚な味わいだったことからこの漢字がつけられたといわれています。

海栗は、見た目のとおり、トゲだらけの姿が「栗」のようだからという理由でこの漢字になったそうですよ。

ウニには4つもの表し方があるんですね。

【おまけ】日本三大珍味とは?

バフンウニから作られた「越前雲丹」は福井県の名産品です。この「越前雲丹」が日本三大珍味のひとつといいましたが、他のふたつが何か気になりませんか?

もうひとつは長崎県の「長崎野母(ナガサキノモ)の唐墨(カラスミ)」です。カラスミとはボラなどの卵巣を塩漬けしたもののことをいいます。

最後のひとつは「三河の海鼠腸(このわた)」。 ナマコの腸の塩からのことを「こ(ナマコ)」の「わた(腸、内臓)」でコノワタというそうです。

どれもお酒がすすみそうなものばかりですね。さすが!三大珍味と認められただけあります。

まとめ

バフンウニとムラサキウニについて読んでいただきました。

1. バフンウニとムラサキウニは違う種類のウニ。高級なのは日本三大珍味のひとつでもあるバフンウニ

2. 私たちはウニの精巣・卵巣を食べている。美味しいのはオスのウニ

3. 「雲丹」「海丹」「海胆」「海栗」、ウニには漢字が4つもある。

間違いなくウニが食べたくなっています。

週末のメニューはお寿司に決定ですね。

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