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日本人はエビが大好き。でもそのエビが養殖・輸入されているって知っていましたか?

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エビをつかった料理といえば、お寿司にエビフライ、エビチリ、シーフードパスタ、海鮮丼など、たくさんのメニューが浮かんできます。私は天丼が大好きでエビ天の本数が増えれば増えるほどテンションがあがるのですが、それはやっぱりその美味しさ・華やかさが魅力だったりします。

最近やっと子供たちがエビフライを食べてくれるようになったので、今日は「エビフライ~♪」なんてスーパーで買い物をしていると売られているエビはどれも外国産ばかり。そこまで食にこだわりはないのですが、やっぱり国産という文字に弱いのも事実…しぶしぶインド産のエビを購入してみたものの、最近のエビはインドが主流なのかという疑問が。早速ネットで調べてみると…こんなことがわかりました。

日本の食卓に並ぶエビのほとんどが輸入もの

輸入メインのエビたち

私が利用しているスーパーだけがそうなのかと近隣にあるスーパーのネットスーパーめぐりをしてみましたが国産のエビを扱っているところは見つけられず、海のない奈良に住んでいるからなのかと思い三重県や北海道(地理の苦手な私が思いつく魚がおいしそうなところ)を見てみるけれど、種類や産地はどれも同じようなものでした。

検索した結果はインド、ベトナム、インドネシア、アルゼンチンが産地のブラックタイガーやバナメイエビ、アカエビなどがほとんどだったのです。

ちょっとした衝撃を受けた私は思わずネットで検索するという行動にでました。社会の教科書や地図帳を作成している会社の統計資料を見つけ、その内容を見てみると、なんと!エビの国内漁獲量と輸入の割合は9:1 ほとんどが輸入されていると記載されていました。

日本で獲れるエビは全体の10%…海のない土地のスーパーでは国産のエビに出会える確率なんてほんの少しのものだったのか。

そして出会えたところでその貴重なエビを我が家に迎えるにはかなりの予算オーバー。自分が無謀な買い物をしようとしていたことに気が付きました。

世界で食べられるエビの半分以上が養殖もの

さらに驚いたことが、水産庁が出しているデータによると世界のエビ類生産量は急増していて、養殖による生産量の割合をみると25年ほど前は30%だったのにくらべて5~6年前には生産量の過半数を超えるようになったということ。2030年には水産物の60%以上が養殖水産物に…なんていう話もあるようです。

最近は魚の養殖がさかんなことは知っていましたが、エビなんて日本の海にうようよいるものだと思っていただけにわざわざ養殖のエビを輸入していたと知って本当にびっくりです。…最近のエビ事情が少しわかった気がしました。

そうはいっても先日行った回るお寿司屋さんには「天然エビ」であったり「〇〇県産エビ」であったりいくつかのメニューがお店のイチオシとして提供されていました。今日食べたエビをつかったスナック菓子には「天然エビまるごと!」なんていう表記もされています。これはどういうことなのでしょう?

エビといっても種類はたくさん!それぞれちがうエビ事情

エビには大きいものやから小さいものまでたくさんの種類があります。 そのうち食用とされているのはそのうちの数種類、それぞれに事情があり状況が違うということです。ブラックタイガーやバナメイエビは輸入がほとんどだということでしたが、お寿司に使われるアマエビやかき揚げに使われる桜エビは国内で獲れているものもありますし、ちょっといいエビに属されるクルマエビは秋から冬にかけてが旬で大阪の市場へは沖縄県・鹿児島県・熊本県などから入荷しているようです。

高級食材のイセエビに関しては1988年に三重県で養殖の研究がされてはいますがいまだ問題も多く事業化には至っておらず、資源保護のために獲っていい時期が決められ小さいものは海にかえすなどの取り組みがされているとのこと。

食べたい食材が年中安定して手に入るのもありがたいことですが、貴重な地球の恵みを残し伝えていくには旬の時期に産地に足を運んで美味しくいただくということが一番なのかもしれないですね。最近はそういう取り組みを聞くようになったので少し前よりはそのバランスが良くなってきていると感じているのは危機感が無さすぎなのでしょうか。

エビは鮮度が命!お得にゲットしたら賢く保存しよう

話が大きくなってしまいましたが、どんなときでもおなかは減ります。ごはんを楽しみにしてくれている家族のためにも主婦業に戻りましょう。

エビは鮮度が命の食品です。できるだけその日のうちに使ってしまいたいですが、今日のメニューは決まっているけど、お得だったからたくさん買ってしまった…なんて日もありますよね。そんなときには冷凍してしまいましょう!うま味を逃さず劣化を防ぐ、上手に冷凍保存するにはコツがあります。

・皮をむいて背ワタを取る。 つまようじを使うと取りやすいです。
・しっかり流水で洗う。 臭みのもとを落としましょう。
・なるべく早く凍結するように工夫をする。 急速冷凍機能が無い場合でも金属製のトレーの上にのせることによって早く凍結するので劣化が少ないです。

使う分だけラップで包み、チャック付きの保存袋に入れると冷凍やけなどが防げます。ビニール袋にエビを入れて、焼酎をからめてから冷凍すると1尾ずつバラけてくれるのでお弁当を作る時なんかに便利です。

解凍するときは冷蔵庫の中で自然解凍するとうま味の流出は少ないです。調理する前に片栗粉を振りかけて静かに揉んでから水洗いすると臭みが取れるのでひと手間加えるのもオススメです。

殻付きのまま冷凍したいときはエビが浸るくらいの水とひとつまみの塩を入れて冷凍し、使う時は流水解凍するといいですよ。

まとめ

日本人はエビが好きで世界で食べられている約4割の量を消費しているそうです。でもこんなエビ事情を知っている人はどれだけいるのでしょうか?

1. 日本はほとんどのエビを輸入している

2. 世界で食べられているエビの半分以上が養殖されたもの

3. エビには種類がたくさんあり事情もそれぞれ

4. エビを冷凍保存するにはちょっとしたコツがある

昔からエビは腰が曲がった姿と長いヒゲが長生きの象徴とされて日本人に愛されてきました。お正月やお祝いの席でも欠かせない食材です。いつまでも美味しく安全なエビを食べたいなと思った日曜の午後でした。

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