身が赤いのが「赤身魚」、身が白いのが「白身魚」、身が青いのが青魚?そして「青魚」だけ「身」という文字が入っていません。
今回はそんな魚の分類について調べてみました!
それでは、順番に説明していきましょう。
「赤身魚」と「白身魚」の違い
まず、「赤身魚」と「白身魚」ですが、違いは「色素タンパク質の量」による分類でした。
なんだか難しそうですね。
この分類はちゃんとした水産学上の分類なんですよ。
「白身魚」は、色素タンパク質が100gあたり10mg以下の魚のこと
きっとこの色素タンパク質が10mg以上か以下かで魚の身の色があんなに変わって見えるんですね。
すごいな、色素タンパク質…
その色素タンパク質について、さらに詳しく説明すると、ミオグロビンという酸素を供給する「血液色素タンパク質」と、酸素を運搬するヘモグロビンという「筋肉色素タンパク質」から成り立っています。
ヘモグロビンはなんとなく聞いたことがありますね。
理科の教科書でも習った気がしますが、ミオグロビンについては初耳です。
この2つの総含有量で「赤身魚」なのか「白身魚」なのかが決まるわけですね。
はてさて「青魚」とは?
「赤身魚」と「白身魚」の違いが分かったところで、では、「青魚」は?
なんと!「青魚」は水産学上の分類ではなく「赤身魚」のうち背中が青く見える魚のことを指します。
「赤身魚」「白身魚」「青魚」と同列の分類のように言っておきながら、実はちゃんと分類されているのは「赤身魚」と「白身魚」のみで、「青魚」は分類というよりも「赤身魚」の中を細かく区別した、という感じなんですね。
まぁ、美味しければあまり関係ありませんが、せっかく「赤身魚」「白身魚」「青魚」の違いが分かったところですので、それぞれもうちょっと深く掘り下げてみましょう。
「赤身魚」について知りたい!
「赤身魚」と言えば!?そう!マグロ!と思うのは私だけでしょうか?
そもそも「赤身魚」ってマグロの他にどんな魚がいるのでしょうか。
マグロの他に「赤身魚」に分類されるものは、「カツオ、サンマ、ブリ、イワシ、サバ」等です。
濃厚なしっかりとした味の魚という感じがしますね。
肉質は硬めで鉄分が豊富です。
赤身魚は持久力の高い回遊魚に多いことが分かります。
水族館によくある、一番大きないろいろな魚が泳いでいる水槽がありますが、その中を泳いでいるような魚です。
高い持久力を維持するためには、大量に酸素を必要とするため、酸素を供給するミオグロビン、酸素を運搬するヘモグロビンが多いのです。
だから身が赤くなるんですね。
「白身魚」について知りたい!
では、「白身魚」はどうでしょうか。
代表的な「白身魚」として思いつくのは「タイ、ヒラメ、フグ、アナゴ」あたりでしょうか。
濃厚な味の「赤身魚」に対して、淡泊な味でどんな料理にも合わせやすく邪魔をしません。
また、身も柔らかくほぐれやすく、低カロリーで消化によいので、魚の離乳食のスタートや介護食でもよく使われています。
「白身魚」を思い浮かべてみても、ほろほろと身がほぐれる魚が多いですね。
「赤身魚」が持久力の高い回遊魚なのに対して、「白身魚」は、瞬発力を必要とする深海魚や沿岸魚が多い、という特徴があります。
余談ですが、鮭は身が赤っぽいピンク色なので「赤身魚」と思われがちですが、実は「白身魚」です。
鮭の身がピンク色なのは、餌であるオキアミの色素の影響を受けているからです。
ということは、仮にオキアミを食していない鮭がいるとしたら、その身は白身のまま、ということになるのでしょうか。
白いイチゴ、白いカレーのように白い鮭というのもいつか見ることができるかもしれませんね!
「青魚」について知りたい!
最後は気になる「青魚」です。
「赤身魚」のうち背中が青いものということですが、「アジ、イワシ、サバ、サンマ」等の魚です。
背中が青いのはもちろんのこと、ちょっとキラキラ光って見えたりもします。
「青魚」は見た目での分類なのでわかりやすいですね。
そして、「青魚」の特徴はその栄養素です。
「DHA」や「EPA」が豊富で血中の悪玉コレステロールを減少させる効果や頭が良くなる効果があると言われています。
その効果もあってか最近はスーパー等でサバ缶が売り切れになっている、というニュースも目にしますよね。
ちなみにサバ缶は、できたものを缶詰しているのではなくて生のものを缶に入れて、そのまま調理しているので骨まで柔らかく、栄養素も逃すことなく丸々食べることができるので私もよく料理に使っているおススメ商品です。
まとめ
2.「赤身魚」は「カツオ、サンマ、ブリ、イワシ、サバ」等で、濃厚なしっかりとした味、肉質は硬めで鉄分が豊富。
3.「白身魚」は「タイ、ヒラメ、フグ、アナゴ」等で、淡泊な味かつ、低カロリーで消化にいい。
4.「青魚」は「アジ、イワシ、サバ、サンマ」等の「赤身魚」のうち背中が青いもののことで、注目の栄養素が豊富。
でも実際に食べるとなると分類なんてあまり気にせず、新鮮なものを美味しく食べることができればいいですよね。
せっかくならそれぞれの魚の特徴にあった調理法で、美味しく楽しみたいものです。