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知ってた?「明太子」と「たらこ」その違いと歴史とは

投稿日:2019年1月3日 更新日:

ご飯のお供に嬉しい明太子とたらこ。炊きたてであつあつの白いご飯にのせて……
想像しただけでお腹が空きませんか?塩気があるのでお酒のおつまみにもいいですよね!

明太子もたらこも、タラの卵を漬けた食品です。しかしこのふたつの違い、詳しくわかりますか?

たらこはともかく、そもそも明太って何なんだろう……。

ここでは、そのふたつの違いや語源、歴史に触れていきます。きっと食べたくなること間違いなしなので、最後におすすめレシピもご紹介します!

北海道産が有名!「たらこ」

赤いダイヤと呼ばれることもある「たらこ」とは、

スケトウダラの卵巣、またはそれを塩漬けにしたもの

をいいます。「タラの子=たらこ」そのままですよね。

江戸時代の前期にはすでに食べられていたとされていますが、日本全土に広まったのは明治後期ころで、比較的新しい食べ物とも言えます。

北国、特に北海道産のものが有名で、11月~1月にかけての寒い時期が旬です。
ピンク色でツヤツヤのたらこ、とっても美味しいですよね!

博多名物「辛子明太子」そもそも明太って何?

さて、「明太子」と耳にしたとき、何をイメージしますか?一味がかかっている?ピリッと辛い?そんなイメージをしたあなた。実はそれは、「辛子」明太子なのです!

たらこは北国の名産品なのに、明太子は博多の名産品……不思議ですよね。「明太子」というのは明太魚の子、という意味です。では明太魚とはどんな魚なのでしょうか?

朝鮮半島からもたらされた「明太子」

朝鮮半島で明太魚と呼ばれる魚はずばり、スケトウダラです。ミョンテ、メンテなどと読みます。つまり「明太魚の子=明太子」たらこの別の呼び名と言ったところでしょうか。

ただ、一般的には明太子は辛いもの、たらこは辛くないもの、という認識がありますよね。これは、

スケトウダラの卵を唐辛子などで漬けた「辛子明太子」

が省略されて、そのまま広まったためだと言われています。
そういう私も、辛子明太子の事を略して明太子と呼んでいました……。

いつから広まった?辛子明太子

日露戦争終戦後~太平洋戦争中に運行されていた、韓国・釜山と下関、また、中国と日本を繋ぐ連絡船。これを経由して明太魚の卵の辛子漬けが輸入されました。韓国から輸入されていた辛子漬けは、タレと唐辛子に漬け込まれた、今の「キムチ」に近いものだったようです。

その後、昭和20年代に国内では初めて、日本風にアレンジされた辛子明太子が発売されました。昭和30年代中ごろ~からは次々と辛子明太子を扱う会社が増え、ついに昭和50年、山陽新幹線が博多と東京を繋ぎ、そこから全国的に「辛子明太子」が広まったのです。

ぴりっと辛くて食欲を誘う辛子明太子の普及に一役買ったのは、夢を乗せた新幹線でした。
ちなみに、輸入されてすぐのころの辛子明太子は「まぶし型」、今ポピュラーなものは「漬け込み型」というそうです。
日本風にアレンジされたものにはにんにくが使われていて、その香りでまたご飯が進みますよね。

おすすめ!明太子&たらこレシピ!

明太子とたらこ、食べたくなってきませんか?ここでおすすめの明太子&たらこを使ったレシピを紹介します。お好きな方を使って作ってみてくださいね!

・簡単!明太 or たらこパスタ(2人前)
明太子かたらこ2腹分と、バター2~30g、牛乳大さじ3~4(生クリームにするとよりコクが出ます)、めんつゆ、または醤油大さじ半分をフライパンで温めます。焦げないように弱火にしましょう。茹で上がったパスタと和えて、お好みで刻んだ海苔か大葉を乗せたらできあがり!

・おつまみにも!タラモサラダ(2人前)
大きめのじゃがいも一つを洗って、電子レンジ(600w)で2~3分加熱します。串を通して火が通ったことを確認したら、皮を剥いて粗めに潰します。明太子かたらこ1腹弱、マヨネーズ大さじ1、お好みで塩とこしょうを加えればできあがり。おかずにもおつまみにも!

まとめ

意外にも知らなかった明太子とたらこのこと。

以上を簡単にまとめると以下のようになります。

1. スケトウダラの卵の塩漬け=たらこ、江戸時代から食べられていた!

2.「明太子」もタラの卵という意味だが、今は「辛子明太子」の略称として使われている

3. 日本の辛子明太子のルーツは韓国。博多から全国に広まったのは新幹線のおかげ

4. 明太子もたらこも寒い時期が旬!

これが明太子とたらこの、違いと歴史です。今までなんとなく区別していたふたつも、知ることでもっと身近に感じますよね。
きっといつもより白米の美味しさが変わってくるはずです。

そのままでももちろん、アレンジしてもおいしい明太子とたらこ。ぜひ今日の食卓に登場させてみませんか?
おにぎりにして頂くのもいいかもしれません。自分は少し火を通した明太子が大好きですね。

福岡空港では美味しい明太子をお土産としているお店がいくつもあります。
また、福岡市の飲食店の中には明太子を付け合わせとして食べ放題としているところもあります。
もし福岡にお立ち寄りの際は購入や食べ比べを検討してもいいかもしれません。

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